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マレーシアでの所得税について

マレーシアでの所得税について

知っておくと安心、所得税のルール

マレーシアで就職するにあたり、所得税がどれ位かかるのかは、気になる事項の一つかと思います。そこで、今回は所得税に関して詳しく解説します。
 

【マレーシアは累進課税制】

 給与額により所得税額が下記のように異なります。

※所得税額は毎年異なります

 

< 月額の所得税額例(独身者の場合)>

月給   所得税額

RM6,000⇒RM301.65

RM8,000⇒RM680.85

RM10,000⇒RM1,129.55

 (LEMBAGA HASIL DALAM NEGERI MALAYSIAのTABLE OF MONTHLY TAX DEDUCTIONS, Effective from Year 2018より抜粋)

 

【1暦年を一括りとし、翌年の4月までにオンラインで確定申告を行う】

所得税額は1暦年(1月1日~12月31日)の収入を基に計算されますが、企業は毎月TABLE OF MONTHLY TAX DEDUCTIONSに従って所得税を差し引きます。通常の月給以外にもコミッションやボーナスなどの収入があった場合には差額が生じるため、年収が確定し、翌年に行うオンラインでの確定申告時にその差額分を個人で調整することになります。

 

【過不足分は個人で調整】

不足分があれば、指定銀行などからIncome Tax Officeに振り込みます。逆に過剰に支払った分があれば、還付金の申請をすることができます。

 

【居住者・非居住者】

 1暦年のうちマレーシアに182日以上「滞在」をされた方は居住者、「滞在」が182日未満の方は非居住者と見なされます。

上記の<月額の所得税額例>に記載した金額が居住者の税額で、マレーシア人と同じ税率となります。一方、非居住者は一律に最高税率(2019年は28%)が課せられます。

 

【企業によって所得税の徴収方法が異なる】

通常、企業は所得税を引いた額を毎月の手取り給与として支給します。

多くの企業は非居住者期間は最高税率を適用して給与を支給しますが、非居住者であっても最初から居住者の税額を適用して給与を支給する企業も一部あります。

後者のケースは、被雇用者が非居住者の段階で退職し、税金の処理をする前に出国してしまった場合に、企業側に税金負担が強いられる為、そのリスク回避として最初から最高税率で徴収しているようです。上記のように企業により異なる為、入社後に確認が必要です。

 

【ポイント】

勤務開始時に非居住者だったとしても、12月31日までに居住者となっていれば、その年の確定申告は居住者として申告が可能で、 翌年の確定申告時に還付金の申請をすることができます。

また1年目は非居住者で還付金が申請できなかったとしても、翌年も続けて滞在し居住者となれば、2年目分の確定申告を行う際に、1年目の非居住者だった期間に払っていた分の還付金を申請することが可能です。

 

【還付金が支払われるまでにかかる期間】 

人により異なりますが、今までの所得税の支払いに問題がなく、早めに確定申告を行えば、2週間後くらいには還付金が個人の銀行口座に入金されます。

会社の人事が非居住者の所得税ルールを詳しく把握していないこともありますので、不明な点がある場合は最寄りのIncome Tax Officeに直接確認することをお薦めします。