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マレーシアのラマダン(断食月)基礎知識とオフィスでの過ごし方

多民族国家で、様々な民族や宗教のバックグラウンドを持つ方がいるマレーシアですが、国教はイスラム教とされており、イスラム教にまつわる祝日やお祝いが数多くあります。

マレーシアで就労する場合、オフィスには断食中のスタッフがいる可能性があります。今回はラマダンの基礎知識と断食中のイスラム教の同僚との付き合い方等ご紹介します。

4月30日現在、マレーシアでは他のイスラム教国家同様に「ラマダン(断食月)」が行われています。

 

1.ラマダンの基礎知識

ラマダンとは

「断食月」と聞くと、一か月も何も食べずに過ごす事ができるのか?と思われるかもしれませんが、日没から日の出までの間に飲食をすることが許されており、その間に一日分の食事をとります。

日中(日の出から日没まで)はお水を飲む事もできません。

※体調不良、女性は生理中や妊娠中には断食が免除されます。

ブカ・プアサ

ブカ・プアサ(断食明けの食事)は、一日の断食を終えた後にとる食事のことを意味し、家族や友人と集まり食事をとります。ホテルのレストランやアラブ料理レストランなどでは、このブカ・プアサのビュッフェなどを提供するお店が多くあります。​

イスラム教徒の友人の家でのブカ・プアサ(コロナ前の2019年)

ハリラヤ・プアサ

一か月の断食が終わるとハリラヤというイスラム教徒、そしてマレーシアでも一年で一番大きなお祝いが行われます。家族や親戚が集まり新しい洋服を身にまとい、豪勢に食事をしたり、まるで新年かのようにお祝いをします。

 

2.イスラム教徒がいるオフィスでの過ごし方

断食中のスタッフに対してはランチ時間を設けず、その分終業時間を一時間早めて、ブカ・プアサの準備が出来るように計らう企業も多いです。

マレーシアは色々な宗教を信仰する方がいるため、異なる民族の異教徒に信仰や慣習を強制することはありません。ですので、異教徒である我々はランチ時間を含め通常通りの勤務スケジュールです。

ただ、オフィスでは断食をしている同僚も居ますので、ラマダン中は気を遣い、違う部屋で食事をとったり、外のレストランへ食べに行く方が良い場合もあります。

コロナ禍では在宅勤務を行っているイスラム教徒のスタッフも多いため、そこまで気を使うこともなくなりましたが、大人数での集まりや、州を超えた移動は制限されており、以前のようにブカ・プアサ、ハリラヤ・プアサを祝う事は難しくなりましたが、状況が良くなり感染の心配なくお祝いができる日が早く来ることを願います。